大切な人を亡くした後、深い喪失感に包まれ、外出する気力が失せてしまうことがあります。
一人暮らしになり、日々の家事や食事の支度さえ無意味に感じられ、人との交流を避けて家に閉じこもりがちになります。
このような状態は一時的には心の安定を保つのに役立ちますが、長期化すると日常生活に支障をきたし、心身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。特に高齢者の場合は、認知症や寝たきりにつながる恐れがあります。
外出する気分にならない時は、まずカーテンを開けて少しでも身体を動かすことから始めましょう。
外出できるようになっても、故人との思い出の場所や故人を知る人に会うのが辛い経験となるかもしれません。そのため、慣れ親しんだ場所ではなく、新しい環境でゆっくりと外出するのがよいかもしれません。
ただし、辛い気持ちをごまかすために無理に身体を動かすのは避けるべきです。体調が思わしくない時は十分な休息を取り、自分を優しくいたわることが大切です。
少しずつ、無理のない範囲で外出の機会を増やし、人との交流を持つことで、徐々に心の安定を取り戻していくことができるでしょう。