死別から人生再建まで

死別という取り返しのつかない出来事に直面した後、人はどのような過程を経て、新たな生活や人生を築いていくのでしょうか。

この問題に対して、「段階モデル」という考え方が提唱されています。この理論は、死別した人の主に心理状態や行動の特徴を時系列に沿って整理しようとするものです。

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ジョン・ボルウビィ精神科医によると、この過程は以下の4つの段階から成り立っています

1. 無感覚と不信: 死別直後の数時間から1週間ほどの期間で、強烈な無感覚や怒りの爆発が起こることがあります。
2. 思慕と探求: 失った人を思い続け、探し求める状態が数か月から数年にわたって続きます。この段階では怒りや非難も見られます。
3. 混乱と絶望: 喪失が永続的な事実として受け入れられる時期です。
4. 再建: 生活を立て直す段階です。

しかし、この段階モデルには課題もあります。遺族一人ひとりの個性を十分に考慮していないため、遺族の無力感を強めてしまう可能性があるのです。

つまり、死別後の悲嘆のプロセスは一人ひとり異なり、一般化することは難しいと言えるでしょう。大切なのは、遺族一人ひとりの心情に寄り添い、丁寧にサポートしていくことだと考えられます。

   

#グリーフケ

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