大切な人を亡くした際に、深い悲しみと苦しみを感じるのは当然のことです。
しかし、それらの感情を一人で抱え込むのではなく、誰かに話すことが重要です。
目次
遺族が直面するリスクと現状
多くの遺族が、うつ状態に陥ったり、心臓疾患のリスクが高まったりするといわれています。
しかし、専門機関に相談することを避ける人も多いのが現状です。
その理由としては、
- 「見知らぬ人に個人的な話をしたくない」
- 「どこに相談すればよいかわからない」
- 「自分の状態に気づいていない」などが挙げられます。
うつ状態や適応障害に気づくために
うつ状態とは、心のエネルギーが低下した状態を言います。
しかし、たとえ暗い倉庫に眠るジャガイモでも、小さな天窓があれば必死に光に向かって芽を伸ばそうとするように、私たちは遺族の方々が持つ再生の力を引き出し、悲しみから立ち直るお手伝いをすることができるのです。
遺族の方が専門機関に相談するかどうかを判断する方法として、
「一日中気持ちがおちこんでいるか」
「今まで好きだったことが楽しめないでいるか」
の2つの質問を自分自身に問いかけてみてください。
これらの症状が2週間以上続いている場合は、専門機関に相談することをおすすめします。
カウンセリングとグリーフケアの役割
カウンセリングでは、大切な方を亡くされた方の思いやお話を丁寧に聞き取り、遺族の方々が気兼ねなく自分の本当の辛さを語ることができる場が提供されます。
これは、深刻な状態に陥らないための予防的な治療になるのです。
私はグリーフケアについてより多くの人に知ってもらいたいと考えています。
大切な人を亡くした方々が、一人で抱え込まずに、適切な支援を受けられるようにすることが重要だと思います。